過活動膀胱の悩みへ寄り添うていねいなケア
Overactive Bladder
過活動膀胱の症状に悩まされる方は、映画の上映中や長距離の移動、仕事に集中したい大事な場面などで、急な尿意に困ることが少なくありません。デジタル化された精密な検査機器を導入し、一人ひとりの身体状態を多角的に把握する診療を大阪市にて提供しております。目に見えにくい違和感や、誰にも打ち明けられずに抱えてきた不安を一つひとつ紐解き、ていねいな対話を通じて心身のバランスを整える手助けをいたします。
過活動膀胱とは
「尿意切迫感(おしっこをしたいと思った瞬間に、漏れそうで我慢できない状態)」があり、通常は頻尿(排尿回数が多い)を伴う場合に過活動膀胱と診断します。切迫感があっても、実際に漏れてしまう(切迫性尿失禁)がない場合も過活動膀胱に含まれます。
2023年に排尿機能学会が行った下部尿路症状の疫学調査では、過活動膀胱の有病率は以下のとおりでした。
・20歳以上:11.9%(男性13.9%、女性9.8%)
・40歳以上:13.8%(男性16.6%、女性11.0%)年齢とともに増加し、男女ともにみられる疾患です。
過活動膀胱の診断
診断には過活動膀胱症状スコア(OABSS)を用います。重症度の評価や治療効果の判定にも使われる標準的な指標です。
ただし、同様の症状は細菌性膀胱炎、膀胱結石、膀胱がんなどでも起こり得ます。これらは原因となる病気を治療することで頻尿や切迫感が改善するため、過活動膀胱とは診断されません。そのため、血尿の有無、尿中の細菌・白血球の有無を確認する尿検査は必須です。
OABSSを用いた診断基準(過活動膀胱診療ガイドライン)は次のとおりです。
・尿意切迫感スコア(質問3)が2点以上
・OABSS合計点が3点以上 この2つを満たす場合、過活動膀胱と診断されます。ご自身でも可能性を確認できます。
過活動膀胱症状スコア(OABSS)質問票
質問 | 症状 | 点数:頻度 |
|---|---|---|
1 | 朝起きたときから寝る時までに、何回くらい尿をしましたか | 0:7回以下
1:8~14回 2:15回以上 |
2 | 夜寝てから朝起きるまでに、何回くらい尿をするために起きましたか | 0:0回
1:1回 2:2回 3:3回 |
3 | 急に尿がしたくなり、我慢が難しいことがありましたか | 0:なし
1:週に1回より少ない 2:週に1回以上 3:1日1回くらい 4:1日2~4回 5:1日5回以上 |
4 | 急に尿がしたくなり、我慢出来ずに尿を漏らすことがありましたか | 0:なし
1:週に1回より少ない 2:週に1回以上 3:1日1回くらい 4:1日2~4回 5:1日5回以上 |
合計点 | 点 |
過活動膀胱の治療
① 行動療法
肥満が過活動膀胱に関連することが指摘されており、体重減少が症状改善に有効であることは十分なエビデンスがあります。
まずは行動療法として、該当する方は体重管理を試みることが推奨されます。
② 薬物療法
行動療法で改善が乏しい場合は薬物療法を行います。
過活動膀胱治療ガイドライン(第3版)では、推奨グレードAとして以下の薬剤が挙げられています。
・β3受容体刺激薬(膀胱平滑筋を弛緩させ、膀胱容量を増やす)
ベタニス(ミラベグロン)
ベオーバ(ビベグロン)
・抗コリン薬(膀胱平滑筋の収縮を抑える)
ベシケア(コハク酸ソリフェナシン)
トビエース(フェソテロジンフマル酸塩) 他
いずれも1日1回の服用で、尿のことを気にせず生活できるようになる効果が期待できます。
過活動膀胱へのていねいなアプローチ
トイレの場所を常に気にしなければならない不安や、夜間に何度も目が覚めてしまう悩みに対し、泌尿器科の専門的な視点からアプローチしています。デジタル化された検査装置を導入しており、膀胱の収縮状態や蓄尿機能を正確に把握が可能です。また、落ち着いた空間でリラックスして過ごせるよう、プライバシーに配慮した広い診察室を大阪市に整えております。過活動膀胱の症状は些細な変化が積み重なることで現れるため、違和感を覚えた段階で早めに相談し、適切なケアを始めませんか。